カード現金化撤廃へ
多重債務者にクレジットカードのショッピング枠を利用させることで現金を還元する「カード現金化」業者に関する相談や被害が急増しています。
このカード現金化とは、どこからも借入のできない多重債務者をターゲットにし、例えば通常100円程度の品を50万円で購入させ、カード会社から入金された業者が50万円のうち5〜10万程度の取り分を差し引いて残りの40万円〜をユーザーに手渡すやり口です。もちろん、ショッピング枠の換金行為は日本クレジットカード協会及びカード会社は認めていません。
国民生活センターによると、2011年の1月〜5月末まででカード現金化に関する問い合わせや被害相談は計約1400件で、この数字は前年一年間の3倍に膨れ上がっています。
この状況下で生活庁安全部はインターネット広告やホームページの削除を促し、インターネット広告協会や日本クレジット協会などの関係機関への協力要請に乗り出しました。
広告業界に対しては、カード現金化に関するキーワードを使用した内容の削除を要請をし、カード会社に対しては、ショッピング枠を利用した換金行為が規約違反であることを示して利用者に注意喚起することや、カード現金化業者を加盟店にしないための厳正な審査などを求めています。
2011年4月以降、日本クレジット協会ではカード現金化に対して、行政機関を含めたカード現金化の排除に向けた対策を実施しています。法的には取り締まることができないグレー判定のカード現金化でしたが、摘発や逮捕者が現れ、今後の動向が注目されています。
【2011年10月】